中田敦彦のYouTube大学で「ビーガン編」が公開されていました。ビーガンについての著書「完全菜食があなたと地球を救う ヴィーガン」をあっちゃんがわかりやすくまとめてくれたものを、私がまとめる&ちょっと付け足すというマトリョーシカ方式でまとめていきます。
「ビーガンってなに?」「ベジタリアンとなにが違うの?」の疑問を持っている方はもれなく見てください!
\ 地球をすくう旅にlet’s go! /
もくじ
「ビーガン」と「ベジタリアン」の違い
「ビーガン」と「ベジタリアン」は似て非なるもので、はっきりと主義主張が違います。それぞれ、どんなものを食べて、どんな主義主張を持っているのか、まずは知ってみましょう!
ベジタリアンは「野菜・乳製品・たまご」OK
ベジタリアンは「ベジタス(健康的に生きる)」というラテン語からきていて、イギリス発祥の宗教的な思想がはじまり。
ベジタリアンには4つの段階があり、段階ごとに食べるものが変わります。
① ラクト・ベジタリアン:野菜・乳製品
② ラクト・オブ・ベジタリアン:野菜・乳製品・たまご
③ ペスコ・ベジタリアン:野菜・乳製品・たまご・魚
④ ポーヨー・ベジタリアン:ペスコ・ベジタリアン:野菜・乳製品・たまご・魚・鶏肉
一般的にいわれる「ベジタリアン」は②が多いのだそう。
たしかお笑い芸人の小藪さんは③です。
ビーガンは「完全菜食者」
ベジタリアンから派生したビーガンは、乳製品・たまごも摂らない完全菜食者のこと。
ビーガンの食べものはこんな感じ。
・野菜
・米、パスタ、うどん、パン
・きのこ類
・くだもの
・ナッツ
など
ベジタリアンとの違いは、社会問題に対して声をあげたい人がビーガンになることが多いということ。
ビーガンは、ニッチな健康志向・こだわりの強い人ではなく「気づいている人たち」なのです。
ビーガンの人が一体どんな社会問題を解決したいのか、みていきましょう!
ビーガンになる理由は「社会問題」だった!?
ビリーアイリッシュなど、海外セレブにもビーガンは多く、アカデミー賞の式典でもビーガン料理がふるまわれたのだそう。(ビリーアイリッシュは全然バッドガイじゃない。グッドガール。)
レオナルド・ディカプリオやビルゲイツもビーガン事業に投資しているようで、これからビーガン事業が大きく発展するのかも?ということが予想できますね。
でもなぜ、お肉やチーズなどの美味しいものを我慢してまで、ビーガンになる人がいるのでしょうか。
ビーガンの人が問題視している「社会問題」についてみていきましょう。(なかなかのトラウマになります!)
① 環境問題
温室効果ガス(CO2)のせいで温暖化になり、日本でもすでに気候変動(異常気象)が起こり始めています。
異常気象はただ気温が上がるだけでなく、水害やゲリラ豪雨、雨が降らないなど、私たちの暮らしに直結する問題が次々に起こります。
\ 恐怖!実は畜産業のCO2排出量は全体の18%を占めている /
CO2排出量の全体の18%を「畜産業」が占めていることはあまり知られていない事実です。
CO2といえば、自動車などからでる「排気ガス」のイメージが強い人も多いのではないでしょうか。
実際のところ、自動車産業のCO2排出量は全体の13%。
つまり畜産業は、自動車産業よりも5%多くCO2を排出しているということです。
それなのに、なぜ畜産業による環境問題について耳にしないのでしょうか。
それは、畜産業が経済を支える大きな産業だからです。
お肉やチーズを売りにしている大企業が広告をうってメディアのスポンサーになっているため、メディアは畜産業の環境問題についてふれることがタブーとなってしまっているのです。
\ 牛のオナラとゲップがヤバすぎる /
牛には胃が4つあって、食べたものを反芻(飲みこんだ食べものをもう一度口の中で咀嚼)していることはご存知の方も多いのではないでしょうか。
牛のオナラやゲップには高濃度の「メタンガス」が含まれていて、フンには「亜酸化窒素(※)」が含まれています。
さらに肥料を輸送するときには「CO2」もたっぷり排出されています。
(※)温室効果の強さは二酸化炭素を1とすると、亜酸化窒素では約100倍ともいわれる。参照
\ アマゾンの70%が森林伐採されている(ウソでしょ……) /
CO2を大量に出すのであれば、その分CO2を吸収する森林を増やす必要があります。
本来なら「人間が生活で出すCO2の量=森林が吸収するCO2の量」を目指すべきですが、実際は森林がガンガン減っていっています。
中南米では、アマゾンで70%、コスタリカで80%の森林が伐採されているのです(!!!)
自然豊かなイメージの強かったアマゾンの森林は、30%しか残っていません。
伐採された更地は何になっているのかというと、なんと牛を育てる農地になっています。(まじか)
ブラジルは世界一の牛肉輸出国となっています……. よかったね(怒)
つまり今世界では、CO2を大量に出す畜産業の範囲を増やして、CO2を吸収する森林の範囲を減らすといった、とんでもない“地球いじめ”がまかり通っているということです。
② 飢餓
「飢餓を生んでいるのは畜産業のせいだ」という考え方があります。
飢餓人口は、地球人口約70億人に対して約8億2000万人。
地球上に生きる人間の9人に1人が飢餓に苦しんでいることになります。
\ 穀物を平等に分配できない理由とは? /
決して、穀物の生産量が少ないわけではありません。
穀物の生産量は年間26億トン。
70億人が飢えないだけの穀物量を十分に生産できています。
人類全員に平等に配った場合、日本人が食べている穀物の倍の量の穀物を、全人類が食べられる計算にあるそうです。
しかし現状、飢えている人には穀物が届いていない状態です。
どこに届いているのかというと、牛に届いています。
そしてたっぷりの穀物で膨らんだ牛は、一部の富裕層に食べられる。
つまり70億人に平等に分配していないのは、牛を食べるだけの生活力を持った“豊かな人間”なのです。
③ 動物搾取
動物を無理やり捕獲してまるでモノのように扱う、なんともショッキングな映像を観たことがある方も多いと思います。
動物をモノのように扱う「工場式農場(ファクトリーファーム)」に心を傷めて、ビーガンになる人も多いです。
なぜ私たちは「吉野家」の牛丼を“早く・安く”食べられて、スーパーには牛・豚・とりのお肉がいつも並んでいるのでしょうか?
それは、お肉が大量生産されているからです。
お肉を大量生産するには「ファクトリーファーム」の運営が必須です。
狭いオリにぎゅうぎゅうに詰めて入れられ、生まれてから一度も身動きを取ることなく、無理やりエサを食べさせられる。
人間の「美味しいものを食べたい」という欲求のせいで、人間と同じように痛覚もある動物を“モノ”のように扱うしくみができあがってしまっているのです。
お肉を食べる人はまさに、残酷なしくみに加担していることになります。
\ 日本人はもともと、ベジタリアンだった /
人間の生物的特徴である「長い腸」に「平たい歯」は草食動物の特徴なのだそう。
そもそも日本は、仏教思想によって「肉食禁止令」がでていたほど、お肉を食べる文化とは無縁の国でした。
明治時代、文明開化によって欧米からお肉の文化がまわってきたものの、一部の富裕層しか食べていなかったため、お肉の消費量は300グラムと少なかったのだそうです。
しかし戦後、アメリカの文化がまわってきた影響で、1960年には3.5キログラムのお肉が出回るようになり、2013年には30キログラムにまで増えてしまいました。
④ 健康
2015年のWHOの発表では、発ガン性グループの「発ガン性があるだろう」というグループの中に「畜肉」が入っています。
さらに「発ガン性がある」のグループの中には「ソーセージ・ウィンナー・ベーコン」が含まれており、“タバコやアルコールと同様に気をつける必要がある”と周知されたそう。
しかも「畜肉は紫外線と同様の体への悪影響がある」と発表されたのだとか。
紫外線は、水の中にいても窓辺にいても肌の奥深くまで通過して、しわ・シミ・乾燥などの肌トラブルを引き起こす最強のラスボスです!
日焼け止めを「一生懸命、塗れる」のであれば、お肉を「一生懸命、食べない」という選択もできるのかもしれません。
このように、健康を意識してビーガンになる人もいます。
唐揚げが大好きだけど、ビーガンになりたいときは?
とはいえ「いますぐビーガンになるぞ!」というのは、かなりハードルが高いですよね。
冷蔵庫にはマヨネーズが入っているし、サラリーマンは飲み会などでやきとり屋さんに行くかもしれない。
唐揚げや牛乳、ヨーグルトが大好きな子どもを持つ親も多いでしょう。
一人だけビーガンになると、食事を共にする相手や、料理をしてくれる家族に気を遣わせることになりかねません。
このように、すぐにビーガンに切り替えるのはなかなか難しいです。
でも、段階をふんで徐々にお肉や乳製品などを食べる頻度を減らしていくことは誰でもできます。
たとえば、ポーヨー・ベジタリアン(野菜・乳製品・たまご・魚・鶏肉)からはじめてみるとか!
人類がみんなポーヨー・ベジタリアンになれば、CO2排出量を抑えられて森林を伐採する必要もなくなり、家畜を人間のエゴで惨殺することも減ります。
\ 主張するだけでも十分! /
「自分はビーガンになりたい」と意思表示するだけでも、十分に意味があると思います。
問題視されていない問題が浮き彫りになる、聞くひとがハッとする発言だからです。
「ただひとりがビーガンなところで何も変わらないし、そもそも誰のために環境を守りたいの?」
「環境汚染があって地球が滅びてもそれは自業自得、そのときは死ぬしかない」
みたいな意見もあると思います。
だけど、それはすべて自分ごとにできていないから言える言葉なのかも。
実際に「ついに明日、地球が耐えきれなくなって爆発します(?)」という状況になったときには、きっとすごく怖くてお尻がヒュッてなるはずだし、そのときにはじめて地球環境のことを考えてももう遅いです。
日本人は美意識も高いし、世界に誇れる美味しい和食もつくれるし、震災とか水害を経験して環境問題を身近に感じています。
だから、世界で起きている問題から教わるまでもなく、日本から解決方法を発信できるイケイケのかっこいい国になれるはず!
環境問題を解決するためにできることはビーガンだけじゃなくて他にもあるだろうし、私も早速できるところから実践してみたり情報を集めたりしていくので、このブログでも引き続き発信し続けたいと思います。
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