Youtube「スーパーの魚介類を水槽に入れて飼う動画」で食欲喪失
最近、YouTubeで「スーパーの魚介類を水槽に入れて飼うシリーズ」の動画を見漁っている(怖)
スーパーで売られているエビやら貝やらを買ってきて飼育用の水槽に移し、魚介たちが息を吹き返すかどうかを検証する動画である。
たとえばこの動画は、鮮魚コーナーで売られていたロブスターのボストンくんを蘇生させる動画。
「そんな弱ってるならビスクになっちゃうよ?」という投稿者の恐ろしいパンチラインが飛び出すものの、結果的にボストンくんは、かなり回復して元気になっていく。
こんなふうに、魚介の生命力ってすごくて、結構な確率で息を吹き返すようだ。
中には弱りすぎてそのまま死んじゃう子もいるんだけど、水に入った瞬間に元気に泳ぐ子もけっこう多い。(水を得たサカナすぎる)
私はそんな生命の神秘を動画越しで見守りながら、スーパーの魚に想いを馳せていた。
スーパーの魚介類コーナーにて「あ、これ食べれないわ」
そんなある日、スーパーに食材の買い出しに行くことに。
野菜コーナーからザザーッと店内を見ていく。
そしてついに、鮮魚コーナーにたどりついてしまう。
私の鼓動は早くなった。
うつろな目をした魚やエビが、ズラリと並んでいるではないか…!!!
頼んでもいないのに、ボストンくんの動画が脳内再生される。
水槽に入れたら元気になって、持ち前の大きなハサミで割り箸を挟んでくれたボストンくん。
それをみて喜び、その後も我が子のようにボストンくんを可愛がる投稿者の姿勢。
…待って、私もう新鮮な魚介類食べれないカラダになってるわ。
スーパーの魚介類コーナーは残酷の上に成り立っている
スーパーで買った魚を水槽に入れたら、もしかすると息を吹き返すかもしれないと思うと、かわいそうだし少し怖くもある。
完全にお亡くなりになっていることが一目瞭然の加工食品しか、もう信頼できなくなってきた。
そうこうしてる間に、あらゆることが残酷に思えてくる。
たとえば踊り食い。生きたまま舌の上で転がし、歯という頑丈な刃物でプチプチ潰しながら歯応えを楽しむ。なんと残虐な食べ方なのだろう!!! 命をいただくのだから、歯応えを楽しんでる場合じゃないのだ。
魚も痛みを感じると聞くし、どうせ食べるなら痛い思いを少しでも短くさせてあげるのが筋ってモンじゃないのかよ!!!???(誰)
他に人間がさらに美味しく食べられるように品種改良を繰り返しているのも、なんと残酷なことなんだ…!!! 本来の姿・自然な姿を、食べるために勝手にコントロールされていることに、魚たちは気づいているのだろうか…
しまいには「お魚天国」とか「寿司くいね〜」とか、いかにもおふざけソングに使われる始末…。何が「スキだとイワシてサヨリちゃん♪」だよ!!! 本当に、命をバカにするのもいい加減にしなくてはいけない。
私たちは小学生の頃に、金子みすゞの「大漁」を読んで心を痛めたはずじゃないか…!!! あの頃の思いやりの心はどこにいったんだい??? えぇっ??!!
…とは言っても、金目鯛の煮付けは最高だし、たらこの燻製は最高。魚介類は人の人生から切っても切れない関係である。
たらことかとびっことかいくらが大好きだけど、母さんから赤ちゃんを奪ってまで食べてるんだから、その自覚は持たないといけない。極上の美味しさは、残酷さの上で成り立っていることを忘れてはいけない。
なんとなく見たYoutubeが、忘れかけていた大切な感情を思い起こさせてくれた気がした。