「虫が気持ち悪い」「それを通り越してもう怖い」……そんな風に感じている人も、少なくないはず!
でも、できればディズニープリンセスのように、虫にだって優しいココロを向けてあげたいですよね。
今回は、虫が気持ち悪い理由を本気で考えてみました。
冷静になってみれば「あれ?かわいいとこあんじゃん」みたいな気持ちが芽生えて、克服できるかも!
虫が「触りたい→気持ち悪い」に変わるキッカケ
子供の頃は平気で虫を手のひらで転がして楽しんでいたのに、いつの日からか苦手になっている。
それは、なんらかの虫にまつわるトラウマがあって、本能的に虫が苦手になった場合がほとんどではないでしょうか?
たとえば「気がついたら足がたくさんあるよくわからない虫が肩にとまっていたこと」や「朝起きたら14箇所も蚊に刺されていたこと」など、誰にでも一度は経験があると思います。
人は、予想もしていなかった理不尽なできごとの積み重ねによって、怒りや苦手意識がふつふつと芽生えて「虫嫌い」になるのです。
キレイな蝶になるはずだったのに
私が一番はじめに「あれ…もしかして虫って気持ち悪いのかも?」と意識したのは、小学校低学年のとき。
放課後の公園で遊んでいるときにキレイなクリーム色の大きな幼虫を見つけた私は、幼虫を握りしめてすぐさま自宅に持ち帰りました。
「きっとキレイな蝶になる!」
そう意気込んでいた私は、大きなガラスケースに幼虫と葉っぱを入れて、たまにカブトムシのゼリーもあげたりして贅沢をさせて可愛がっていました。
ある日、幼虫がどんな美しい蝶になるのかが気になった私は、図書館で借りてきた昆虫図鑑を開いて驚愕の事実を知ることとなります。
私が丹念こめてかわいがって育てていた幼虫は、とんでもなく気持ち悪い、モスラにそっくりな蛾になることがわかったのです。
裏切られた気持ちと、気持ち悪さが込み上げて、2階の窓からすぐさま放り出しました。
そこで、私と虫との闘いのゴングが聞こえてきたのです!
虫はなぜ気持ち悪いのか?【存在編】
ここからは、独断と偏見による「虫がなぜ気持ち悪いのか?の考察」を具体的にご紹介していきます。
「気持ち悪い、虫なんて絶滅してほしい」と漠然と思う気持ちを整理するためのヒントになると幸いです。
堂々としている
虫から見ると人間は、「見つかったら全力で叩き潰そうとしてくる歯止めのきかないゴジラ」に映っているはず。
これまでにも人間に殺される仲間を数知れず目の当たりにして、悔しい思いをしてきたはずです。
にも関わらず、人間の生活する場所に平気で住んだりと、人間の存在をまったく恐れていない。
その自信はどこからくるのでしょう?
「危なかったらすぐ飛べるし逃げられるだろ!」
「友達は潰されたけど自分は大丈夫」
みたいな甘い考えがあるのでしょうか。
何を食べているかわからない
大体の動物は何を食べてその肉体を作っているかがはっきりしていますが、虫はどこで何を食べているかわかりません。
友人から聞いた、ゴ◯ブリにまつわる驚愕のエピソードがあります。
友人がシャワー中に石鹸を手に取ったところ、石鹸の裏にゴ◯ブリが張り付いていたのだそうです。
調べた結果、ゴ◯ブリは「人の垢」や「石鹸カス」も食べることがわかりました。
ベタベタした油っこいモノを好んで食べている印象のゴ◯ブリが、サラサラした石鹸の裏に好んで腰をおろして「実はキレイ好きでしたアピール」をしたところで、今さら好きになんてなれるわけがありません。
見つかり方がホラー映画
虫の現れ方は幽霊のやり口と一緒だと思います。
「呪怨」や「貞子」などの日本のホラー映画を観たことがある方ならきっとわかってくれるはず!
日本のホラー映画あるあるでは
「なんか視線を感じると思ったらいる」
「散々追いかけ回されて逃げ切ったと思ったらまだいる」
「昼間で明るいしココは安全でしょ!と思って余裕ヅラしていたらその隣にいる」
などの展開がお約束ですよね。
実はこれ全部、虫がでるときにも感じている怖さなんです。
視線を感じたり「あれ、なんかあそこの壁だけ黒い…?」みたく存在感を感じたりして気づくのはまだ可愛い方で、ふとした時になんの予告もなく隣にいるシーンが一番ゾッとします。
音も立てずにそばに出て、こちらが気づいた時には THE・END。
幽霊と同じ恐怖の味わわせ方をナチュラルにやってしまっているのが虫という生き物なのです。
虫はなぜ気持ち悪いのか?【行動編】
存在がホラーなことはおわかりいただけたかと思います。
次に、虫の行動についてもみていきます。
不規則な動きで困らせる
虫が次にくりだす動きって、全然読めなくないですか?
「まっすぐ飛んでるからここ通っても大丈夫だな」と思っても急降下してくることだってありますし、「青虫ってくねくねしてて可愛いな」と思って眺めていたら急に得体の知れない液体を出してくることだってあります。
動きを予想できなければ、なおさらこちらの対応も慎重になりますよね。
血を吸うなど攻撃をしかけてくる
血を吸ったり変な匂いを撒き散らしたり。
ときに虫は、人害を巻き起こす場合があります。
これが一番やっかいです。
毒グモやハチなどに刺されると死に至ることもあり、このせいで「虫はただ気持ち悪いだけじゃない。触るとヤバイんだ」という認識を持った人も少なくないでしょう。
「自分は人間を殺せる!人間に勝てるんだ!」という紛れもない事実が、虫の自信に繋がっているのかもしれません。
平気な顔で不法侵入をする
これは虫ではないのですが、以前ヤモリがドアの間に挟まって大変な思いをしたことがあります。
友人の中にはなんと「ヤモリが家の中に入ってきたことがある」という猛者もいました。
電気がついていて夜ご飯のいい匂いがしている家があると、たとえ他人の家だとしても「ただいま〜!」と言いながらスキップで帰りたくなることは、私にだってあります。
では、それをしないのはなぜか?
それは不法侵入だからです。
虫にだってあるはずなんですよね。「ここは俺らのナワバリだ!気安く足を踏み入れるな!」みたいなルール。
それをぜひ人間界でも適応してみてほしいんです。
友人が、キッチンの窓外にいた逆さまになったカマキリと目が合ってゾッとした経験をしたそうですが、これは人間界では「変態ストーカー」とののしられる行為です。
絶対にやめましょう。
虫はなぜ気持ち悪いのか?【見た目編】
最後に、虫がなぜ気持ち悪いのか考えられる原因として、もっとも有力な「見た目」について考察します。
あー、鳥肌立ってきた。
目が見えない
犬や猫はなぜかわいいのでしょうか?
人なつこいのはもちろん、目がウルウルまんまるで眠くなるとまるで人間の赤ちゃんのようにゆっくりとまばたきをする。
人間と同じような感覚で目で会話ができるから可愛いのです。
ここで、虫(たとえばトンボ)の目を思い出してみてください。
意思のない、ただ黒々とした瞳をしているのではないでしょうか?
そもそも目自体、アップにしなければ見られない虫もいますよね。(アップになどしたくありませんが)
「目は口ほどにモノをいう」という言葉があるように、日頃のコミュニケーションの中で目から相手の意思を感じることの多い私たちは、目が見えない or 目に魂がこもっていない生き物を見ると不安になります。
たとえトンボのように眼球丸出しでも、極厚のゴーグルをかけているようなただただ黒いだけの瞳では、何も分かり合えない気がしてしまうのです。
長い触角とかマーブル模様とか
人間に鼻毛や髪の毛が生えてくるように、虫だって生き物として身を守るために体が作られているのは理解できているんです。
だけど、「必要以上に長い触角」や「体のマーブル模様」は正直ずるいです。
たとえばあなたは男性で、マッチングアプリで気が合った女性と待ち合わせをしたとします。
待ち合わせ場所にいたマッチングのお相手は、身長150㎝の華奢な体から3mの触角が出ていて、全身マーブル模様でした。
これでは、どれだけ心優しい人だったとしてもビビってしまいませんか…?
極論であってベストな例ではありませんが、擬人化すると虫の見た目の「ずるさ」がかなりわかりやすくなると思います。
可愛い/キレイとされている「てんとう虫」や「蝶々」なども、かわい子ぶっているつもりかもしれませんが、擬人化するとまぁまぁヤバい奴なので注意が必要です。
素材が怖い
みなさんは、大人になってから虫を触ったことはありますか?
私はあります。
夏の暑い日、お祭りの夜に花火をみていて、ふと手元にあった木に手をかけて寄りかかったところ、なにかふわっとした手触りを感じました。
恐るおそるそっと手を離してみてみると、バカでかいマイマイガ(※)が動かずにじっととまっていたのです!
(※)北海道に数多く生息する真っ白くてバカでかい蛾。電柱の光に集まりがち。夏の田舎のAEONは、夜になるとマイマイガがたかって入り口が真っ白になるため、店員が放水で流す瞬間にたびたび遭遇する。
羽に含まれる白い粉(?)が手についてすぐに手を洗いに行ったのですが、見た目の気持ち悪さからは想像もつかないくらい絹のようにふわふわなめらかな肌触りをしていることがいらないギャップすぎて、冷静に気持ち悪くなりました。
蛾のふわふわ感はまだ可愛いほうかもしれません。
・ツルッとしていて光沢感がある者
→ それだけでとてつもなく強そうに見える。勝てる気がしない。遭遇したときの絶望感がスゴい。
・毛がチクチク生えている者
→ 自分、 毒とか持ってるんやない?と疑いたくなる、地味に怖いパターン。
・プリッとしている者
→ ディスカバリーチャンネルでは「貴重なタンパク源」とされて生食されがち。謎の汁を出しがち。
…このように虫は、素材だけでも人々の“嫌な予感”を掻き立てさせられるのです。
虫と確実に仲良くなれる!おすすめの方法
それでもどうしてもディズニープリンセスのように虫と仲良くしたい場合、どうしたら良いのでしょうか?
私はついに、虫と仲良くなる方法(実証済み)を見つけました!
それはズバリ、家に虫(クモがおすすめ!)がでたときに殺さず、しばらく一緒に暮らしてみることです。
私もこの方法で、虫に話しかけられるほどの余裕を出すことに成功しています!
もちろん一緒に暮らしたくないタイプのルックスの虫もいるとは思いますが、「まだ許せるな」と思える虫が家にでたときは大チャンスです。
すぐさま虫にニックネームをつけてみてください。
ちなみに私は、家にいるクモのことを、親しみを込めて「スパイダーマン」と呼んでいます。(ちなみに同居人は、クモのことを「ネコ」と呼んでいます。)
「スパイダーマン」は、夏場になると沸いて出てくる害虫をしきりに食べてくれているようです。
その証拠に「スパイダーマン」と過ごしたひと夏は、自宅でゴ◯ブリをみませんでした。
辛いこともあります。
ふとした瞬間に「スパイダーマン」が予告なく近くにいるときは、毎回心臓にするどい痛みが走るほどびっくりします。
でも、そんなときこそ落ち着いて!
間違えても殺虫剤をふりまいてはいけません。殺虫剤を手に取ったらそこで試合終了です。
虫がでるたびに涙を流して対抗してきた私が、「スパイダーマン」に向かって笑顔で「こんにちは」と言えているのですから間違いありません。
ぜひお試ししてみてくださいね。
まとめ
ヤモリが玄関のドアに挟まったときに、「このままではもう一生家から出られない」と思って本当にどうしたら良いかわからず、自分の力で退治したいけど勇気が出ずに何時間も格闘しました。(ラップをぐるぐる巻にしたメガネをかけて視界をボヤけさせるなどの対策をしたけどダメでした。)
アラサーにも関わらず、夜中にも関わらず、仕事でヘトヘトな恋人に号泣しながら電話をかけて、「一生のお願い」をここで使用してまでヤモリを剥がしにきてもらったんです。
本当にバカげているし情けないです。
ですが言い訳しておくと、アラサーが号泣して何時間も太刀打ちできないくらい、苦手なもんは絶対苦手なんですよね。
それが「嫌いな食べ物」かもしれないし「絶叫マシーン」かもしれないし「幽霊」かもしれないけど、私はたまたま「虫」だった。それだけのことなんです!
だから全国の虫が得意な人は、周りに虫が苦手な人がいるなら少しでも寄り添ってあげてほしいんです!
助けてくれたその恩は、一生忘れませんのでどうか…!
よろしくお願いします。以上です。