2020/11/14-2021/2/28まで横浜美術館で開催されている展示「トライアローグ展」に行ってきました!この展示のみどころや、心に残った作品を残します。
もくじ
横浜美術館で2021年2月末まで開催「トライアローグ展」
横浜美術館に行くのはこれがはじめてだったのですが、館内が広々としているうえに常設展示がボリューミーでかなり見応えがありました。
横浜らしさを感じる作家や作品が多くて、歴史や情緒を感じられるところも面白かったです。
「トライアローグ展」のみどころはなんといっても、横浜美術館・愛知県美術館・富山県美術館の3館の代表作品が一堂に会するところ。
普段はそれぞれの美術館で展示されている同一作家の作品が、この展示で久々に同じ地の空気を吸って、心なしか再会を喜んでいるようにも見えました。
「トライアローグ展」で会える主な作家
展示されている代表的な作家はこちら。
ピカソ / クレー / ミロ / ウォーホル / マグリット / マティス / マン・レイ / ダリ / マグリット など
人気のある画家が集結しているので、お気に入りの作家が見つかりやすいのではないかと思います!
常設展示にはセザンヌなどの人気画家の作品も。
絵画(西洋・日本)から始まって、版画や写真などが登場し、より自由な発想の現代アートまで。
歴史を追うような順番で展示されているので、かなり作品に没入しやすかったです。
「トライアローグ展」の心に残った作品
展示をみていくなかで、いくつかグッとくる作品があったので、残していきたいと思います。振り返り用や、展示に行けないけど作品が気になる方は、ぜひチェックしてみてください。
※これから展示に行く方でネタバレをしたくない方は、ここでそっとページを閉じてください!
ピカソ「肘かけ椅子の女」
しょっぱなから感動してしまったのですが、ピカソの椅子に腰掛ける女の肖像が「青の時代」→「新古典主義」→「シュルレアリスム」→「キュビスム」の順番で4枚並んでいました。
「青い肩かけの女」が視界に入った瞬間、「ドドドドオオオーン!!!」というBGM(?)が心に鳴りました。
おぬし、愛知県にいたんか・・!というところにも驚きました。
技法を変えた同じテーマの4作品を一度にみられるのは、「トライアローグ展」だけではないでしょうか?
アンリ・マティス「待つ」
とはいえ、ピカソよりもマティスが好きなフォービズマー(?)なので、「待つ」を見つけたときはうれしくなりました。
色彩ゆたかなんだけど女性たちからポジティブな印象を受けない。
奥行きとか光の加減とかを感じない、のっぺりとした印象。
この無骨な感じが、ヒロインをより引き立たせる感じがして、とてもよい!!!
マティスやムンクなどが一列に並んでいて、とても贅沢でした。
オットー・ディックス「孔子の頭部のある静物」
筆致や色みがなめらかで繊細なのに、牛の目がマジすぎてギョッとした作品。
青白い血管が浮かび上がる牛の頭部が、美しい花やブロッコリー・レタスといった食べものの間に置かれています。
牛の瞳にキラキラと光る白い粘膜があまりにもリアルで、すぐそこにあるように感じました。
オットー・ディックスという作家は初めて知ったのですが、家に帰ってから他の作品を調べたら、なかなかのホラー作品を数多く手がけていて、すぐに気に入りました!
マックス・エルンスト「少女が見た湖の夢」
一見すると苔の多そうな湖に見えるのですが、よく見るとそのほとんどが生きものから形成されています。
見れば見るほど気づきの多い、面白い作品でした。
子供のころにこういう絵本を見たことがある気がするのですが、そのときのワクワク感・ゾゾゾ感を呼びおこしてくれます。
ルネ・マグリット「王様の美術館」
マグリットの作品も初めて目の当たりにしたのですが、まずとても大きかった!
あとマグリットは、鑑賞者に考えさせる作品が多いと感じました。
この「王様の美術館」も、人によって解釈がさまざまなところが面白いと思います。
ポール・デルヴォー「夜の汽車」
マグリット・ダリに並んで並べられていた、シュルレアリスムの画家・ポール・デルヴォー。
ホラー漫画的な美しさと怖さが共存している女性が魅力的でした。(ホラー漫画好き好きおばさんです!)
色々ツッコミどころのある絵なんだけど。
鏡に写っているのか画家視点なのか謎めいているところは、ベラスケスの「ラスメニーナス」を思い出しました。
アルマン「バイオリンの怒り」
アルマンは、楽器・電話器・靴などを破壊したり燃やしたりして、新しい作品をつくる彫刻家。
禅と仏教思想に影響を受けているのだそうです。
バイオリンがぐちゃぐちゃになって、四角いゼリーにプカプカ浮いているようで、見ていてとても気持ちよかった!
横にあるのはアルマンの型をとった、別の作家の作品で、これも衝撃的でした。
フランシス・ベーコン「座像」
フランシス・ベーコンの暗〜い絵は、心が落ち込んでいるときによく見ていたのですが(ネクラ・・)この絵も見れば見るほどいい感じに不安になれる作品でした。(悪趣味おばさんです)
紫・青・緑・赤などのカラーを使った男の顔が、殴られたような、死相が出ているような。
背景も「ズドドオオオオン!!!」っていうBGMで、ゾクゾクするんだけど、目が離せないです。
これが“吊り橋効果”というやつでしょうか・・
「トライアローグ展」の感想
今まで知らなかった作家との新しい出会いが多い展示でした。
3館のコレクションが、芸術の歴史を追ってわかりやすく、大ボリュームで見られます。
本当に贅沢なので、アート鑑賞が好きな方はぜひ行ってみてください!
ちなみに・・
ミュージアムショップは、ポストカードの種類たくさんあります!
過去に展示されていた(?)ポストカードもそのまま残っているので、好きな作家の絵が必ずあると思います。
過去の展示の図録を500円とかで買えるセールもやっていました。
カフェも併設されていて、展示とコラボしたスペシャルメニューもあるみたいです。
行った際にはぜひチェックしてみてください!