能町みね子著書「結婚の奴」読了!結婚ってなんだ?

今さらですが、能町みね子さんの著書『結婚の奴』を読みました。能町さんの文才にホレボレしながら読みすすめて、あっという間に読了! ざっくりあらすじや結婚について考えたことを記します。

能町みね子さん著書『結婚の奴』

 

結婚の奴

 

能町さんは着眼点が鋭いのに話し方がゆったりとしてて、独特な雰囲気もまたミステリアスで好きです。

 

もともと男性であったことは知っていたけど、恋愛の詳しいことは知りませんでした。

 

能町さんの恋愛感には興味しかないので、早速『結婚の奴』を読んでみることに。

 

読んでいる最中はずっと、決して声にはでないけど心がモーレツに「面白い・・!」と笑っていました。

 

特別なことじゃない現象も、能町さんの独特な視点からじっくり観察して文章に落とし込まれたら、劇的になるから不思議。

 

その場に実際に居合わせて近くで覗かせてもらっているようで、じわじわ沁みてきます。

 

 

『結婚の奴』ざっくりあらすじ

 

 

結婚の奴 相関図

『結婚の奴』で明らかになった能町さんの「結婚(同居)」を相関図にすると、ざっくりこんな感じです。

 

一般的に「結婚」というと好きな人と同じ墓に入るための行為ですが、能町さんは好きになりえない人と共同生活を目的として「結婚プロジェクト」を実行しました。

 

一見すると複雑な結婚(同居)の形なのに、目的がとてもシンプルで明確なんです。

 

ジェンダーにも古臭い恋愛の考え方にもとらわれない、フラットで自由な生き方をしている能町さんが素敵だしカッコいいとおもいました。

 

『結婚の奴』はこんな人におすすめ!

 

結婚する二人のイラスト

 

『結婚の奴』をこんな人に読んでほしい!という人を3つピックアップしてみました。

 

① 結婚にモヤモヤしている人

 

・「結婚しないの?」と周りにいわれる

・結婚生活に不満がある

・まだ結婚を意識していないけど漠然と「結婚って必要?」とおもっている

 

② ユーモア×毒が好きな人

 

・キレイなだけの文章はつまらない

・細かいところまでちくちく突つく文章が好き

・シュールな笑いが好き

 

③ 多様性に興味がある人

 

・「常識ってあってないようなもんだよね」

・自由に生きていたい(そんな人に憧れる)

・生きにくさを感じている

 

『結婚の奴』でハッとしたこと

 

結婚の奴を読んだ女性のイラスト

 

能町さんが大学時代に一目置いていた女性・堀内結子が、ふとしたときにポツリ「子どもを産まなければ女ではない」というような発言をしたのだそう。

 

それまでラブソングの内容に共感したこともなかったけど、憧れの人の一言で何かがプッツン切れた能町さんは、恋愛をしようと奮闘します。(ここから実際にとある男性に出会うんだけど、男女の恋愛が滑稽にみえてくる、怒涛の冷静ディスが最高!)

 

私は女だしストレートだし「aiko最高!カブトムシグッジョブ!」と泣きながらゴリゴリのラブソングを聴いて感情移入してきた身なので、能町さんの苦悩は一生わからないかもしれないけど・・

 

好きな人にくっついていく女のイラスト

 

女のしあわせって結婚・子どもなのか問題

 

最近「ジェンダー」とか「フェミニスト」の言葉をよく見聞きするようになって、女とはなんなのかと考えることが増えました。

 

子どもを産む機能を女が持っているというのは事実だけど、「女なら子どもを産まなければならない」=「子どもを産む女が正常」=「女のしあわせは子ども」みたいな流れはなんなんだ・・!とは正直おもいます。

 

これは私が「子どもを産みたくない」とかそういう問題ではなく、機能を備えているんだから産んで当たり前って運命が決まっているような気がしてしまうというか。

 

妊娠する女性のイラスト

 

能町さんが「女にはなれない」という呪いを抱えていたとしても、女は女で「子どもを産まなければいけない」という呪いを抱えて生きています。

 

コンプレックスと捉えるかどうかは当事者次第だとおもうし、あるときは呪いだと感じていても、あるときから許せることもあるかもしれないけど・・

 

『結婚の奴』を読んでとにかく思ったことは、自分のモノサシで結婚とか子どもの価値観を押しつけることはよくない!

 

特に結婚相手とか結婚のタイミングとか、2人以外は全員“部外者”でしかないから、本来なんにも言えないはずなんだけど、30歳手前になると周りは心配になっちゃうんだろうか。

 

体を心配して、出産のタイミングのこととか考えてくれちゃっているんだろうか。

 

『結婚の奴』は現代人に勇気をくれる一冊

 

“東京の人は婚期が遅い”などといわれているけど、そもそも婚期なんてなければありがたいと全人類が思っているのではないでしょうか?

 

何かに縛られずに自由に生きていたいと思うのは自然なことだし、恋愛や子どもだけが人生の楽しみじゃないと感じるのも自然なこと。

 

特に東京の人はだいたい4大に行くから22歳で就職して、そこから5〜6年働いてやっと仕事が面白くなってきたところで「早く結婚して子ども産みなさい」って、矛盾が怒濤すぎて心と体が追いつかないのも当然です

 

 

結婚と女性のイラスト

 

結婚に対する考え方で周りとのギャップに悩んだり、年齢やタイムリミットなどの現実を突きつけられたりすると、モヤることもあります。

 

でも『結婚の奴』に出てくる能町さんのソレは、常識的な「結婚」のあり方をすべて壊しています。

 

「タイムリミット」とか「恋人同士のタイミング」とか「マリッジブルー」とか、通らなきゃいけない結婚のめんどくさいアレコレをすっ飛ばしています。

 

めんどくさいアレコレについて真面目に悩んでいる方からすると、気の抜ける物語なのです。

 

結婚にふりまわされて一喜一憂する私たちを、かろやかに飛び越えて、「何をそんなに悩んでいるの?」といたずらに笑ってくれているみたい。

 

『結婚の奴』の読者は、エンターテイメントとして楽しんでいるつもりでいて、気づくと心すくわれている人が多いのではないかと思います。

 

結婚にモヤっているすべての人類は、男女関係なく読んでみてほしいです。読後に誰かと語りたくなるような内容。ドキュメンタリー映画にもしてほしい。