「石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか」展示にシビれた!

新年明けて初展示は、東京都現代美術館で20201114日(土)- 2021214日(日)まで開催されている、石岡瑛子さんの展示「血が、汗が、涙がデザインできるか」に行ってきました。

 

アートファンからの熱いラブコールをバシャバシャ浴びている展示で、年明ける前からかなり気になっていましたが、マジでスッゴかった!!!

 

 

石岡瑛子さんの展示「血が、汗が、涙がデザインできるか」

石岡瑛子さんの展示「血が、汗が、涙がデザインできるか」

出典:石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか

 

アートディレクター / デザイナー・石岡瑛子さん(1938-2012)の、世界初となる大規模な回顧展。

 

PARCOや資生堂の広告のほか、映画 『白雪姫と鏡の女王』 のドレスを手がけたことで、知っている方も多いのではないでしょうか?

 

初期の広告キャンペーンや映画・オペラ・演劇・サーカス・ミュージックビデオ・オリンピックのプロジェクトなどの作品が集まっています。

 

展示は一つひとつの部屋ごとに石岡瑛子さんの仕事がぎゅっと凝縮されていて、日本の広告から始まり、徐々に仕事の幅や規模が世界に広がっていくのを追えるような順路になっています。

 

部屋ごとにガラッと印象は変わるんだけど、ずーっと鋭く研がれたナイフのような切れ味ある作品のスタイルは変わらずにある。

 

展示を見ている間は、ずっとホッペタを引っ叩かれているようなゾクゾクくる感覚でした!

 

石岡瑛子さんの広告は意志が強い

 

 

資生堂の「ホネケーキ石鹸」の広告にとってもトキメキました。

 

宝石みたいに透き通った石鹸をナイフでスパッと切る画力と、「ハチミツをネリにネッてあります」という文章とが相まって、なんとも美味しそう。

 

PARCOの広告も、女性も男性も関係なく、モデルさんが全員ハンサムなんですよね・・

 

まずモデルさんと目があったときに芯の強さを伺えて、その次に個性的だけどていねいに整えられたスタイルにグッときて、最後にコピーでガツンとやられる。

 

その時代を切り取っているはずなのに、いまの時代にも通ずるメッセージがあります。

 

今見ても新しさを感じてカッコいいし、石岡瑛子さんのブレない姿勢を伺える。

 

ほかにも本の装丁とかコーヒー・maxim(マキシム)のボトルデザインとか、多岐にわたる才能爆発の仕事っぷりを知れます。

 

石岡瑛子さんの赤入れにこだわりをみる

 

石岡瑛子さんの赤入れのイラスト

 

石岡瑛子さんが赤入れをした広告のラフ案などが展示されていましたが、これも貴重でした。

 

ちょっとしたニュアンスにこだわりが感じられる、少しも妥協をゆるさない赤入れ。

 

まっさらな状態から始まっているはずなのに、石岡さんにはハッキリと正解が見えています。

 

「あんた、猫背で仕事してんじゃないわよ!」って、背中をシャンと正される気分です。

 

石岡瑛子さんの手がける衣装は鋭い

 

石岡瑛子さんの手がける衣装のイラスト

 

石岡瑛子さんが手がけた、映画や舞台などの衣装も展示されていました。

 

華々しいドレスとかスーツももちろん素敵なんだけど、個人的にはオリンピックの衣装を見るのが楽しかったです。

 

肉厚なボンディングのコクーンワンピとか、北京オリンピックの催しで使われた重ね着の衣装とか。

 

重厚感があって研ぎ澄まされている感じがするんだけど、なめらかで見ていて気持ちいい。

 

おしゃれでカッコよくて洗練されてて。

 

もし余ってたり処分したりするくらいなら、私服として着たいくらい(笑)

 

言葉の介在しない衣装にさえ鋭い意志を感じられて、本当にカッコいいな~と見惚れてしまいました。

 

石岡瑛子さんの展示に姿勢を問われる

 

石岡瑛子さんの背中のイラスト

 

展示はボリュームがあって、しかも作品に緊張感があるので、見終わった頃にはドッと疲れていました。

 

私のような凡人には、刺激が強すぎて痛いくらいの展示内容です。木っ端微塵にされました。もうクタクタです。お腹いっぱいです。

 

ただ、学ぶことは多かったです。自分のこだわり=自分のなかの正解はなにかということ、お客さんが何を求めているのか、しっかり時代をとらえること。それが結局、普遍のテーマであること。

 

絵画と同じだと思いました。時代は流れていくし常にハッピーなことばかりではない、むしろ厳しい現実の方が多いんだけど、そんなときだからこそ抱く感情を反映した作品は、皮肉にも一番人間らしくて一番美しいように思います。

 

当時、今よりも弱い立場にある女性でありながら、男性と対等にお仕事をする姿勢もカッコいいし、悶々とする女性たちに対してヒントになるようなメッセージを出しつづけてきたこともカッコいい。全部かっこいい!!

 

石岡瑛子さんの展示メッセージ

 

年齢・環境は関係なく、その人の考えかたとか捉え方がすべてなんですよね・・

 

2021年の目標もこの展示で決めた!

 

私がこの世のためにできることはミジンコよりも小さいけど、自分なりの正解を持ちたいし、それを発信したい。

 

人の顔色を伺うんじゃなくて、批判されてもいいから、自分の正解を持ちたい。

 

そうやって頑固ババアになっていくのかもしれないけど、それも結構!

 

だってすごく楽しそう!

 

そんなことを思う展示でした。

 

年初に行けてよかったです・・!

 

「透明な力たち展」もいってきたよ

 

透明な力たち展示

 

同時開催されていた展示「MOTアニュアル2020 透明な力たち」もみてきました。

 

さまざまな方法から物ごとを動かして変化させるメカニズムを咀嚼しなおして再構築する若手アーティスト5組の作品を中心に、私たちを取り巻く透明な力について考察する展示。

 

実験的なアート作品が多くて、感覚的に楽しむことが難しいところもあったのですが、未知すぎてワクワク感がありました。

 

ほんとうに私たちの生活のことを題材にしているのかハテナになるような、でも常にすぐそこにあるような、不思議な感覚。

 

私は、清水陽子さんの葉っぱに転写するアート作品が好みでした!

 

清水陽子さんの葉っぱに転写するアート作品

 

この技術を突き詰めれば、必要以上に紙を刷る必要もなくなるかもしれないし、自然の尊さとかアートの面白さが日常に降りてくるのかもしれないのでは・・

 

そんなふうに勝手に妄想するのも楽しかったです。

 

何もなかったところから何かが生まれること、いくつもの情報を無意識に受け取っていること。

 

伸びた爪を切るくらい当たり前のことなんだけど、改めてじっくり見つめあってみるキッカケになりました。

 

最近、まさにそういうこと考えてて。

 

バババーっと喋りながら足先をゆらゆら動かしたり、別に意識的に「絶対に飲みたい!」なんて思ってないのに飲みものを手にとって飲んだりとかが急に不思議で怖くなったんですよね。

 

私は箱でしかなくて、誰かに操られているのではないか?と思って。

 

自分のなかのそういう無意識のルールとか、あらゆる自然な現象にしっかり目を向けて、それを突き詰めている人が世の中にいることが、面白いし尊いとおもいました。

 

日常が退屈だと思っている人は、自分を観察すると楽しいのではないかとおもいます。

 

考えに及ばないような不思議なことばっかり起こるので。

 

以上です。