アートはなんのためにあるの?

こんばんは、やまちゃんです。美術館で、同じ作品を違う角度からジーッとみている人ってよくいますよね。その人が脳内でどんなことを考えているのか、少し気になりませんか?

 

今回は、アートファン・やまちゃんが「アートの役割や目的(存在する意味)」について考えてみます。そして、アートファンが実践している「アートの見方」をまとめます。美術館をどうやって楽しめばいいのかわからないかたは、ぜひ読んでみてください!
 

 

そもそもアートとは? ユニクロとパリコレの違いから考える

 

そもそもアートとは? ユニクロとパリコレの違いから考える

 

「これはアート、これはアートじゃない」と判断するのって、結構難しいですよね。

 

私のなかでも「アンディウォーホルは、果たしてアートなのか?」と思うことがあります。

 

それについて、わかりやすい解説をしているかたがYouTubeにいました。

 

ユニクロとパリコレを例にとって、見分け方を説明しています。

 

ユニクロの目的:できるだけ多くの人に高品質・高性能な服を買ってもらうこと

 

パリコレの目的:ブランドが問題視している社会への取り組みかたやコンセプトを発表すること

 

こう考えると、プリントして量産するアンディウォーホルの作品は、商業的(ユニクロ)だと腑に落ちました。

 

パリコレの映像をみるたびに「こんなの街中で着れないだろ!」と言いたくなる斬新なコーディネートに驚きますが、そもそも「着たい」と思わせるために発表していないのですね。

 

アートを日常的にみている人は、「ものごとの本質」を見極める訓練を日頃からしている状態だともいえるので、自分の判断軸を持てる人が多い印象です。

 

アートの目的① ものごとを違う視点でみて視野を広げる

 

アートの目的のイラスト

 

私が考えるアートの存在する意味のひとつは、「ものごとを違う視点からみる」こと。

 

特に現代アートは「日頃感じる違和感」や「みんなで集中して変えなければいけない問題」などから着想を得た作品が多くて、アート作品=あらゆる社会問題へのアンチテーゼであるように感じます。

 

アートをみて、私たちは何をキャッチしなければならないのでしょうか?

 

大切なのは、アーティストが熱心に込めたメッセージを自分ごとと捉えて、行動にうつすためのヒントにすること。

 

知らなければいけないことを“興味に変える”のがアートの役割

 

知らなければいけないことを“興味に変える”のがアートの役割

 

「興味があること(お笑いやYouTubeなどの娯楽)」と「知らなければいけないこと(政治・社会問題・環境問題など)」は別軸にあって、見たいものしか見ない人間は、どんどん視野が狭くなっていきます。

 

アート作品はクリエイティブな発想で人を惹きつけて「興味があること」にしたあとで、「知らなければいけないこと」に結びつける橋渡し的な存在なのではないでしょうか

 

アートの目的② 言葉を超えた感情表現

 

アートの目的② 言葉を超えた感情表現

 

感情をあらわす「喜怒哀楽」という4文字熟語(?)があります。

 

ですが、私たちの感情は本当に「喜怒哀楽」なのでしょうか?

 

「喜」と「怒」の間とか、「哀」と「楽」の間とか、言葉では説明できない“なんともいえない感情”ってありませんか?

 

たしかに自分から湧き出ている感情なはずなんだけど、言葉ではうまいこと説明できない。

 

でもアート作品は、その絶妙に言語化できない感情を作品として残すことができます。

 

ゴッホの絵とか、まさにそうだなと思うのですが・・

 

フィンセント・ヴァン・ゴッホ《星月夜》(1889年)
フィンセント・ヴァン・ゴッホ《星月夜》(1889年)

 

色使いは楽しげでワクワクするのに、うねり上がる糸杉や、ブラックホールのように渦巻く夜空が、なんとも不安になる。

 

でも、じっと見ているとなんだか落ち着いてくる。

 

一枚の絵から、ゴッホのこのときの感情が伝わってくるような気がするんです。

 

言葉で説明するよりも、絵を見る方がメッセージが伝わってくるというか・・それも自己解釈でしかないのだけど。

 

アートを見ることで得られるモノ

 

ゴッホの感情を見つめることで得られるモノ

 

私たちは、アーティストのメッセージを受け取ることで、感性を磨くことができます。

 

・相手(作家)の気持ちになる = 誰かを思いやることが自然にできる

・感情を観察する = 自分の感情を整理したり、自分を肯定できる

・さまざまなタイプのアートにふれる = 多様性を認められる

 

私は自信もなく、こじらせた人生を送っているのですが、アートをみているときは子どもに戻ったようにまっさらな気持ちでみることができていて、自分を肯定してあげられます。

 

来世では、もっと早くアート作品に出会いたい!

 

目的を理解できるアートの見方

 

目的を理解できるアートの見方

 

アートの目的(存在の意味)がわかったところで、目的をもっと理解するために「実際にどんな風に展示や作品を見ていけばいいのか」を考えます。

 

会場・展示テーマ・時期の意味を知る

 

美術展示は、キュレーターが「展示する作品のテーマ」や「時期」などを決めて開催されます。

 

そのテーマをなぜその時期・その場所で開催するのか?を知るのも、目的を考えるうえで大切な要素です。

 

あと個人的に注目しているのは、「展示の並び順」です。

 

作品の並び順は必ず意味をもって決められていて、粋な並べ方にグッとくることが多々あります。

 

気になる作品の説明文を読む

 

気になる作品の説明文を読む

 

説明文を読んでから作品をみると、その作品が作られた背景を理解できます。

 

背景を知ってからアートをみると、自分だけで解釈するよりもずっと奥深い解釈をできるようになる。

 

知ること自体も楽しいのですが、「自分ってこんなに探究心あったのか!」と色々なことに消極的だと思っていた自分の新たな一面をみれて「まだ心までは腐ってないのかもしれない」とうれしくもなります。

 

誰かとシェアする

 

作品で視野を広げたあとは、一緒に行った人とかと作品について話すことで、さらに視野が広がると思います。

 

「そこをみていたのか!」という新しい発見がある。

 

フェルメールをみる男女のイラスト

 

相手のグッときた展示内容について聞いてみると、相手の本質がわかるような気がするし、お互いの信頼関係を深める意味でも大切な行動なのではないかと思います。

 

私はアートのことを熱心に話せる友達が少ないので、(そもそも友達の母数が少ない)そういう話がなかなかできずにもどかしいけど。

 

シェアしたい!話したい!・・と、ひとり悶々とすることはよくあります。

 

アートの表現は自由だけど、目的は自由じゃない

 

アートの表現は自由だけど、目的は自由じゃない

 

まとめると、こんな感じ。

 

▶︎ アートの目的・役割

 ・ものごとを色々な角度からみて視野を広げる

 ・社会問題などのメッセージが届きにくい人にも届ける

 ・言語化できない感情を表現する

 

▶︎ アートの見方

 ・美術館 / キユレーターの意図を知る

 ・説明文を読んで背景を知る

 ・話しあって価値観や得たことを共有する

 

アートの目的とか見方って、とても大切なことだし、みんなで考えた方がいい問題をテーマにしている作品が多いから、義務教育で教えるべきだと思う!

 

「インスタ映え☆」を目的とした鑑賞者がイタズラに増えないように。

 

アーティストのメッセージを鑑賞者が自然に受け取れるように。

 

クリエイティブの力は偉大なので、そういうちょっとした意識から世界が変わっていくのではないかと思ったりします。

 

以上です!

 

最近、寒すぎるよな。

 

家から出ていなくても、外の異様なまでの冷気を感じて毎晩震えています。

 

みなさま、コロナに気をつけて!